2022.10.16
一汁三菜とは?そのメリットや献立の組み方もチェック!
こんにちは!食と健康をサポートするリセライーツの椿本です。
皆さんは、普段から「一汁三菜」を意識した食生活を送っていますか?
聞いたことはあっても、実際にどのようなものなのか知らない方もいるのではないでしょうか。
今回は、和食の基本である「一汁三菜」について、その内容やメリット、献立の組み方までご紹介します!
食卓への並べ方もお伝えするので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
一汁三菜とは?
「一汁三菜」とは、ご飯に1点の汁物と3点のおかずを合わせる日本の献立形式です。
「いちじゅうさんさい」と読み、健康に必要な栄養素をバランス良く取り入れることができる理想的な献立とされています。
例えば、ご飯と汁物、肉や魚などメインのおかず1品、野菜やきのこなどの小さなおかず2品といった組み合わせを「一汁三菜」と呼びます。
基本は和食ですが、主食をパンに、汁物をスープに置き換えることで洋食にも当てはめることが可能です。
では、具体的に一汁三菜を心がけることでどのようなメリットがあるか、バランスの良い献立の考え方についてもご紹介します。
一汁三菜を心がけるメリット
一汁三菜は昔ながらの献立形式ですが、現代の日本人にもおすすめできる食事の形です。
メリット①:さまざまな栄養素を満遍なく摂れる
主食のご飯ではエネルギー源である炭水化物を、汁物では水分を補給します。
和食の場合は味噌汁が基本ですよね。
また、メインの主菜では、肉や魚、卵から「タンパク質」や「脂質」を、副菜では緑黄色野菜・イモ類・海藻などから「ビタミン」や「ミネラル」を摂ることが可能です。
このように、三菜は主食や汁物だけでは不足している栄養素を補う役割も果たしています。
一汁三菜は満遍なく1食から栄養が摂れる理想食といえるでしょう。
メリット②:食べ過ぎるのを予防できる
1人分ずつお皿に盛り付けることで自分の食べる量がわかりやすく、食べ過ぎを予防することができます。
野菜の多い副菜を先に食べることで、満腹感を得ることができるのもメリットです。
一汁三菜の献立の考え方
一汁三菜の献立を考える際に意識してほしいポイントは主に3つです。
ポイント①:初めにメインになるおかずを決める
主菜は、基本的に「肉料理、魚料理、卵料理、大豆料理」のいずれかが中心になります。
最初にメインを決めることで、残りの汁物や副菜が考えやすくなりますよ。
主菜をボリュームのあるお肉料理にしたら、副菜でシンプルなお浸しや酢の物を添えるなど、バランスを見て考えることができるでしょう。
ポイント②:塩分や油の摂りすぎに注意する
醤油や味噌などの味付けは塩分を多く含むため、気づかないうちに摂りすぎてしまうことも。
漬物も塩分量が高いので、食べ過ぎには注意が必要です。
香辛料やハーブなど調味料を工夫し、味に変化を持たせましょう!
また、調理方法が重複してしまうことは、塩分だけでなく油の摂りすぎにもつながります。
焼く、炒める、煮る、蒸す、揚げるなど様々な調理方法を取り入れて、質の良い食事を作りましょう。
塩分の摂りすぎ防止に、だしを活用するのもおすすめです。
「だしは減塩効果がある!その理由やおすすめの食べ方をご紹介」もあわせてご覧ください。
ポイント③:食材や栄養素が偏らないように考える
例えば主菜はタンパク質の多いものになりますが、タンパク質の吸収率を上げるためにはビタミンB6・B2・Cなどの栄養素が必要です。
1日に摂るべき栄養素の量もあるため、すべて合わせて理想的な量を採れるよう考えられるとベストです。
また、主菜を手羽先にして副菜で鶏そぼろのあんかけなど、食材がかぶってしまうよりは、なるべく別の食材で調理方法も変えた方が栄養のバランスが良いでしょう。
一汁三菜で重要な主菜・副菜の組み合わせのコツをご紹介!
主菜の食材としてタンパク質を含むものを使うことが多いですが、タンパク質には「動物性」と「植物性」の2種類があり、両方摂れるのが理想的といわれています。
そのため、主菜で動物性タンパク質を含むなら副菜で植物性タンパク質を含むなどの工夫をしましょう。
副菜では野菜・きのこ・海藻類を用いますが、特に野菜は日常生活で不足しがちなため、豊富に取り入れたいところです。
厚生労働省では1日の野菜摂取量の目標を350g以上としていて、毎食約120gの野菜を摂取すると良いとされています。
それぞれの食材が持つ栄養素を、バランス良く組み合わせることが大切です。
組み合わせ方のポイントや具体例を、主菜の種類ごとにご紹介しますので、参考にしてくださいね!
焼き物の主菜
焼き物の場合、主菜がメインの食材だけになりがちなため、一緒に野菜類を焼くのもおすすめです。
副菜は焼き物でない調理方法で、豆腐サラダや切り干し大根、青菜のおひたしなどの野菜類や植物性タンパク質を摂るのも良いですし、主菜が焼き魚なら肉じゃがなど肉を含めた煮物などが1品あっても良いですね。
大根おろしを添えるのも副菜の1つになります。
例)
- 主菜:さんまの塩焼き+大根おろし
- 副菜:大豆とひじきのサラダ、肉じゃが
揚げ物・炒め物の主菜
油を多く使用する揚げ物や炒め物を主菜にする場合、副菜は極力油を使わず、さっぱりとした酢の物やおひたしなどの和え物がおすすめ。
そうすることで脂質の摂りすぎを防ぎ、全体のカロリーも調節できます。
生野菜のサラダでも副菜になるので、積極的に野菜を取り入れましょう。
例)
- 主菜:鶏の唐揚げ
- 副菜:きゅうりと海藻の酢の物、湯豆腐
煮物の主菜
例えばサバの味噌煮など、和食の中でも特に塩味が強くなりがちな煮物は、副菜でさっぱりとした味わいのものを付け合わせるとバランスが良いです。
カルシウムや食物繊維を含む食材を中心にして塩分の排出を促しましょう。
具体的には、豆入りのブロッコリーサラダや、たたきごぼうの胡麻和えなどがおすすめです。
例)
- 主菜:かれいの煮付け
- 副菜:たたきごぼうの胡麻和え、トマトの卵炒め
蒸し物・茹で物の主菜
蒸し物や茹で物はカロリーが低くあっさりとした料理になるので、副菜には満足感のあるものを。
卵とマカロニのサラダや焼きナスの中華和えなど、卵や油を使用した料理でも良いでしょう。
例)
- 主菜:タラときのこのとろろ蒸し
- 副菜:豆苗と油揚げの中華風炒め、ひよこ豆と牛肉のポテトサラダ
一汁三菜の食卓への並べ方もチェック
一汁三菜には、配膳方法にルールがあります。
まず基本として、向かって左手にご飯などの主食を、右手に汁物を置きます。
右奥にメイン料理である主菜、左奥に煮物などの副菜、中央奥に酢の物や和え物などボリュームの少ない副菜を置きましょう。
漬物がある場合は手前に置きます。
日本では、古くから左側に重要なものを配置する「左上位」という考え方があります。
そのため、主食となるご飯は重要な食材として汁物の「左側」に配置するようになったといわれています。
正しい配膳方法もしっかり押さえておきましょう。
日々の食事に「一汁三菜」を取り入れて健康的な食生活を過ごそう!
一汁三菜とは、ご飯と汁物に3点のおかず(主菜・副菜2品)を合わせる昔ながらの献立様式です。
主食のご飯では「炭水化物」を、汁物では水分を補給を。
メインの主菜では、肉や魚、卵から「タンパク質」や「脂質」を、副菜では緑黄色野菜やイモ類、海藻から「ビタミン」や「ミネラル」などを摂ることができ、バランスの良い食事が叶います。
様々な食材を使用することから1食で必要な栄養素が摂りやすいのと、1人分ずつ皿に取り分けるため食べ過ぎを防止できるというメリットがあります。
献立を立てる際には、主菜を最初に決めることで汁物や副菜が考えやすくなります。
また、主菜や副菜の持つ栄養素を踏まえて組み合わせを工夫することもポイントです。
一汁三菜には古来から伝わる配膳のルールもあります。
しっかりマスターし、健康的な食事を楽しみましょう!