2022.07.12
だしは減塩効果がある!その理由やおすすめの食べ方をご紹介
こんにちは!食と健康をサポートするリセライーツの椿本です。
「健康のために塩分を控えないと」と思っている方も多いはず。
でも、塩分を控えた薄味の料理はなんだか味気なくて美味しく感じない、なんて声もよく耳にします。
そんなとき、効果的なのが「だし」です!
だしを活用すると、塩分控えめなのに満足感がある料理を作ることができますよ。
今回は、だしの減塩効果とその種類、また、健康に減塩が大切な理由などをご紹介します。
目次
だしは減塩に効果がある!なぜ塩分の摂りすぎは良くない?
塩分は人間には欠かせない栄養素のひとつ。
しかし、塩分の摂りすぎは体にさまざまな悪影響を及ぼします。
ここでは、塩分の摂りすぎが体に及ぼす影響についてご説明します。
塩分の摂りすぎにはさまざまな病気を引き起こす可能性が
人の体には、血液などの体液を一定の濃度に保つ働きがあります。
そのため、塩分を摂りすぎると、高くなった血液中の塩分濃度を下げようと、体は多くの水分を体内にため込みます。
このような状態になると、心臓に送り込まれる血液の量が増え、血管への圧力が高くなってしまうのです。
血圧が高くなり過ぎた状態を高血圧と言います。
高血圧は生活習慣病のひとつ。
血圧が高いと血管に負担がかかり、内壁が傷ついたり、柔軟性がなくなり固くなったりして、動脈硬化になる場合もあります。
動脈硬化は体のあらゆる血管で起こり、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞など、さまざまな病気の原因となります。
また、塩分を摂りすぎると塩分を排出する役割を持つ腎臓にも負担がかかり、腎臓の働きが低下する恐れがあります。
その状態が長く続けば、慢性腎臓病や腎不全となる場合も。
健康のためには塩分の摂取量には気をつけるべきでしょう。
日本人は塩分を摂り過ぎる傾向がある
ヘルシーなイメージの強い和食ですが、味噌やしょうゆといった伝統的な調味料や漬物や干物といった昔ながらの加工食品など、実は塩分を多く含むものが多いのも特徴のひとつ。
厚生労働省の「令和元年国民健康・栄養調査結果の概要」によると、日本人の食塩摂取量の平均は男性10.9グラム、女性9.3グラムです。
一方、1日あたりの成人の塩分摂取量の目標値は男性で7.5グラム未満、女性は6.5グラム未満。
健康志向が高まる中、食塩の摂取量は年々、減少傾向にありますが、まだまだ食塩の摂取量を減らさなくてはならないことがわかります。
そこで、注目されるのがだしを使った調理方法。
和食の基本である「だし」を活用すれば、無理なく減塩できるとされているのです。
だしを使った調理が減塩に効果的な理由とは
だしを活用すると減塩料理が無理なく続けられるとはいうものの、だしの何が減塩に効果的なのでしょうか?
おいしさを支える5つの「味」
わたしたちが舌で感じる味には「塩味」「甘味」「苦味」「酸味」「うま味」の5つの種類があります。
これらは「基本味」や「五味」と呼ばれています。
ちなみに「辛味」や「渋味」は刺激やしびれとして感じ取る感覚であり、舌で感じる味ではないため、五味には含まれません。
これらの味に加え、食事を美味しいと感じるうえで大切なのが「香り」です。
減塩された料理を味気なく感じるのは、塩味が弱くなり、風味全体が損なわれてしまうため。
つまり、塩味以外の他の味を補ったり、香りを引き立たせたりすることで、減塩料理でも十分おいしく食べることができるのです。
うま味とは
五味のうち、塩味、甘味、苦味、酸味はどのような味かイメージできますが、いまいちピンとこないのが「うま味」ではないでしょうか。
ここでの「うま味」とは、いわゆる「おいしさ」のことではなく、ひとつの独立した味を意味します。
うま味には主にアミノ酸の一種であるグルタミン酸や、核酸であるイノシン酸とグアニル酸などがあります。
グルタミン酸は肉や魚、野菜などさまざまな食材に、イノシン酸は肉や魚に、グアニル酸は干ししいたけなどに多く含まれています。
実はこのうまみ成分は約100年前に日本人によって発見されたもの。
現在では「UMAMI」として世界共通のことばとなり、世界中に広がりを見せています。
「うま味の相乗効果とは?だしや食材の活かし方もチェック!」もあわせてご覧ください。
だしにはうま味成分がたっぷり
だしとは、素材からうま味成分を抽出したものです。
だしの素材にはうま味成分が多く含まれます。
だしの素材の代表的なものは、昆布、かつお節、煮干し、干ししいたけ。
昆布にはグルタミン酸、かつお節と煮干しにはイノシン酸、干ししいたけにはグアニル酸が含まれます。
うま味成分がたっぷりのだしを活用すれば、風味が増し素材の味が引き立つため、塩味が減ることによる物足りなさをしっかりカバーすることができます。
また、だしには香り成分も豊富に含まれています。
うどんのつゆや味噌汁からふわっと香るだしの香りは、「美味しそう」と感じさせますよね。
だしのうま味や香りを引き出すことにより、塩分控えめでも、満足感のある食事ができ、減塩効果が期待できるのです。
減塩効果のある「だし」の種類とおすすめの食べ方とは
減塩に効果的なだしですが、だしにもさまざまな種類があり、それぞれ合う料理が異なります。
だしの種類とその特徴、それぞれに合う料理をご紹介します。
昆布だし
和食の代表的なだし。
グルタミン酸を含み、上品な味わいで料理にコクを与える。
おすすめの料理:炊き込みご飯、鍋物、おでん
かつおだし
昆布だしに並ぶ和食の代表的なだし。
イノシン酸を含み、香りが高くすっきりとした味わいが特徴的。
おすすめの料理:お吸い物、茶わん蒸し、味噌汁、うどんやそばのつゆ
煮干しだし
独特の魚らしい味と香りが特徴。
かつおだしと同じイノシン酸を含む。
おすすめの料理:味噌汁、ラーメンのつゆ
しいたけだし
独特の風味と味わいが強く、他のだしと合わせて使うことが多い。
グアニル酸が含まれる。
おすすめの料理:そうめんのつゆ、煮物、中華料理
あごだし
乾燥させたトビウオからとるだし。
イノシン酸を含み、すっきりとした上品な味が特徴。
おすすめの料理:茶わん蒸し、煮物、鍋物、ラーメンのつゆ
「うまみの相乗効果」を活用しよう
うま味成分は単独で使うよりも、組み合わせることによって飛躍的に強くなることがわかっています。
これは「うま味の相乗効果」と呼ばれ、だしにも通用します。
かつおだしと昆布だしを合わせた「合わせだし」はその典型的な例。
1つの食材からとっただしでも十分にうま味を感じることができますが、2つのだしを合わせることによって、よりうま味の強いだしとなります。
うま味の相乗効果をうまく使えば、おいしさを損なわずに減塩が可能です。
リセライーツの「おかず・お惣菜セット」は、朝いちばんにだしをとり、食材の風味を活かして調理します。
使用するだしは、こだわりのかつおと昆布の合わせだしです。
うま味の相乗効果で素材のおいしさをより引き立て、満足感のある味でありながら、塩分控えめ。
香料、合成着色料、保存料を使用しておらず、さらに低糖質の体にうれしいお惣菜です。
ぜひ一度お試しください!
だしは減塩に効果的!うま味を利用して無理なく続けよう
健康のために減塩は大切です。
塩分の摂りすぎから高血圧になり、脳梗塞や狭心症へとつながる可能性もあります。
ヘルシーなイメージの強い和食ですが、味噌やしょうゆなど塩分の多い調味料や食品も多く、わたしたち日本人は特に塩分の摂取量には気をつける必要があります。
減塩した料理は味気なく感じますが、塩味をうま味と香りでカバーすると満足感のある食事を作ることができます。
うま味はだしの素材となるかつお節や昆布にも含まれており、無理のない減塩にはだしの活用は効果的です。
かつおぶしや昆布だしなど、だしにはさまざまな種類があるので、それぞれの特徴を把握して使うことがおすすめです。
また、複数のだしを組み合わせて使うと、「うま味の相乗効果」でうま味が飛躍的に強くなるので、合わせだしを日ごろの料理に取り入れると良いですね。
だしのうま味を存分に活用し、健康的な減塩生活を送りましょう!