2023.10.10
食べたら眠くなる原因は?眠くならない予防策として食事や生活改善を
こんにちは!食と健康をサポートするリセライーツの椿本です。
「ランチ休憩のあと、午後からの仕事がいつも眠たくてつらい」という方はいませんか?
食後にお腹が満たされて、多少の眠気を感じるのはよくあることです。
しかし、耐えられない程の眠気を感じる場合には要注意!
今回のコラムでは、食べたら眠くなる原因と予防策について解説します。
目次
食べたら眠くなるのはなぜ? 原因を詳しく解説!
食後の眠気は、多少なりともみんなあるものです。
食後は食べ物を消化する必要があるため、胃腸に血液が優先的に集まり、脳に回る血液が不足して眠気が出ることがあります。
しかし、「ランチを食べたら急激に眠くなり、仕事にならない」という方は注意が必要です。
それは「血糖値スパイク」と呼ばれる現象かもしれません。
血糖値スパイクとは、体内の血糖値が急上昇・急降下を繰り返している状態です。
血糖値のグラフが、急上昇・急降下でとがった針のように見えることから、こう呼ばれています。
一般的に健康な人の場合、血糖値は食後緩やかに上がっていき、膵臓から分泌されるインスリンによって緩やかに下がっていきます。
しかし、短時間でドカ食いをしたり、血糖値が上がりやすい食べ物をたくさん食べたりすると、体内の血糖値は急上昇します。
血糖値が上がると、血糖値を低下させるためにインスリンが大量に分泌され、今度は急激に血糖値が下がります。
血糖値が急激に下がると低血糖状態になり、脳へ運ばれるブドウ糖が減ってしまいます。
これが、食後に急激な眠気を引き起こす原因です。
多少の眠気は仕方のないことですが、血糖値の上昇が急激すぎると、その反動で血糖値が低くなりすぎてしまうため、耐えられないほどの眠気に襲われることになるのです。
また、血糖値の上昇は覚醒作用のあるオレキシンというホルモンの分泌を抑制します。
血糖値が上がることによってオレキシンの分泌が抑制され、眠気を感じる場合もあります。
食べたら眠くなる血糖値スパイクを放っておくと危険!?
食後に血糖値が急上昇・急降下して眠くなるという「血糖値スパイク」の状態を放置するのは、眠くてつらいだけでなく、健康にも悪い影響を与えてしまいます。
血糖値が上昇すると、脳は血糖値の急上昇に対応するために信号を出して、血糖値を下げるためのホルモン「インスリン」をすい臓から大量に分泌します。
この状態が続くと、すい臓に疲労がたまり、次第にインスリンの分泌や働きが悪くなってしまいます。
インスリンが適切に分泌されない、働かない状態になってしまうと、体内の血糖値が高い状態が続き、糖尿病になってしまう危険があります。
高血糖は血管へもダメージを与え、動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞といった命に関わる病気を引き起こすことも。
また、血糖値スパイクの状態が続くと「糖化」につながることもあり注意が必要です。
インスリンは、糖をエネルギーにしたり体に蓄えたりする役割を持っています。
しかし、インスリンが働かないと糖質が適切消費・貯蓄されず、血液中に余分な糖分が残り体内のタンパク質などと結びつきます。
この、体内の糖分とタンパク質が結びつく反応を「糖化」といいます。
糖化は、体の細胞の老化を進行させるAGE(糖化最終生成物)を生成するため、肌がくすんだり、シミやシワができたり、骨粗しょう症、白内障、認知症などの原因にもなる可能性があります。
「食べたら眠くなる」を予防する対策をチェック
食べたら眠くなるのを防ぐためには、血糖値の急上昇を防ぐことが大切です。
血糖値の急激な上昇を抑える食習慣と生活習慣をご紹介します。
食後の眠気を予防する食習慣
まずは、食事の内容、時間、食べ方などの工夫をしてみましょう。
- 食べ過ぎないように腹八分目を意識する
- よく噛んで、30分以上時間をかけて食べる
- 1日3食決まった時間に食べ、食事と食事の間が空きすぎないようにする
- 糖質を多く含む、炭水化物や甘い物を食べ過ぎない
- 血糖値を上げにくい食物繊維やタンパク質を中心に食べる
- 野菜、メイン、主食の順番で食べる
食事は腹八分目を心がけ、満腹になるまで食べるのは避けましょう。
食べる量が多くなれば、それだけ糖質過多にもなりやすく、血糖値の上昇につながります。
また、食事は同じ時間帯で、1日3食きちんと食べることが大切。
朝食を抜くなどの欠食をすると、空腹時間が長くなり、血糖値が急上昇する原因となります。
白米やパン、麺類など糖質が多く含まれている炭水化物は控えめにしましょう。
ランチで選びがちなパスタや牛丼、ラーメンといった単品のものは糖質が多く、血糖値の急上昇・急降下を招きます。
白米やパンなどを、玄米・全粒粉のパンに置き換えるのもおすすめです。
食べる際の順番も大事です。
消化に時間のかかる野菜やきのこ(食物繊維)を先に食べ、次に肉や魚などのタンパク質、最後に糖質を多く含む炭水化物の順番で食べることを意識しましょう。
同じ内容の食事でも、食べる順番を工夫することで食後の血糖値の上昇は変わります。
さらに、よく噛んでゆっくり食べることで血糖値の上昇が緩やかになります。
緩やかに上昇した血糖値は、下降も緩やかになるので、血糖値スパイクが起こるのを防ぐことができ、眠気を予防できますよ。
夜食におすすめの食べ物については、こちらのコラムで詳しくご紹介していますのであわせてご覧ください。
眠気予防には適度な運動と質の良い睡眠も大事
食後にウォーキングなどの有酸素運動をすると食後の血糖値の上昇が抑えられるため、眠気予防に効果的です。
スクワットや足踏み運動など、軽めの運動でも十分です。
日常生活でも取り入れやすい運動を続けると良いでしょう。
また、夜間の睡眠時間を十分に確保することも大切です。
そもそもの睡眠時間が少ないといった生活習慣も、食後の眠気につながります。
ストレスも血糖値を上げるホルモンの分泌を促し、血糖値を上昇させる原因になります。
しっかり睡眠をとり、適度に運動をしてストレスを発散するなど、生活習慣の改善にも取り組みましょう。
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食べたら眠くなる原因は血糖値の上昇!食事を工夫して予防しよう
食後に急激に眠くなる、強烈な眠気でつらいという方は、食事による血糖値の急上昇が原因かもしれません。
血糖値が急上昇するとインスリンが過剰分泌され、その後は血糖値が急降下して低血糖状態に。
脳へ運ばれるブドウ糖が減ることで、眠気を感じたり頭がぼーっとしたりしてしまいます。
食べたら眠くなるだけだからと放置するのはNG。
血糖値の急上昇・急降下は「血糖値スパイク」と呼ばれていて、放置をするとすい臓疲労からインスリンの働きが悪くなり糖尿病につながったり、血管に負担をかけることで動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞の原因になったりすることも考えられます。
腹八分目を心がける、食べる順番、欠食をしないなど、血糖値を急上昇させない食事内容や、食後の運動、睡眠時間の確保などの生活習慣の工夫も大切です。
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