2021.10.20
体脂肪と中性脂肪の違いは?増えると危険!その理由や基準値などを解説
こんにちは!食と健康をサポートするリセライーツの椿本です。
脂肪を落としたいと考えたときに、「中性脂肪」と「体脂肪」はどう違うのか気になったことはありませんか?
実は、それぞれの役割や脂肪のつき方、脂肪がつく原因など、異なる点がたくさんあります!
特に中性脂肪は増えると悪影響を及ぼすことが多いので、減らすため・増やさないための対策も重要です。
そこで今回は「体脂肪」と「中性脂肪」について、2つの違いや身体への影響、対策についてもあわせて紹介します。

目次
体脂肪・中性脂肪の違いを確認!コレステロールもどこが違う?
「体脂肪」と「中性脂肪」。
同じ身体につく脂肪ではありますが、一体どのような違いがあるのでしょう。
2つの特徴や役割、脂肪がつく原因についてお話ししていきます。
合わせてよく耳にする「コレステロール」との違いも解説していきますね!
体脂肪の特徴や役割とは
身体に蓄積する脂肪といえば「皮下脂肪」や「内蔵脂肪」を思い浮かべる人も多いでしょう。
実はこの2つこそが「体脂肪」なのです。
体脂肪とは身体に蓄積される脂肪の総称で、身体のどの部分に脂肪がついたかで「皮下脂肪」や「内蔵脂肪」に分かれます。
体脂肪の役割は、脂肪が蓄積された部分によって変化します。
皮膚の下にある皮下組織につく脂肪である「皮下脂肪」は、外部からの衝撃を吸収して身体を守るクッション的な存在です。
また、皮下脂肪があることで身体を寒さから守ります。
内臓の周りにつく「内臓脂肪」は、体内のエネルギーが足りなくなった際、いち早くエネルギーへと変換される存在です。
体脂肪がついてしまうと、一刻も早く落としたいと思うような悪いものに感じるかもしれません。
しかし、実は女性にとっては身体を冷えから守り、正常な月経の維持をおこない、妊娠・出産においても身体や内臓を守ってくれる必要不可欠な存在なのです。
中性脂肪の特徴や役割とは
中性脂肪とは血中に存在し、血中に蓄積する脂肪を意味します。
中性脂肪は血管内を移動し、身体の各パーツへと流れ着きます。
その結果、皮下組織や内臓に蓄積されることで「皮下脂肪」や「内臓脂肪」となる体脂肪へと形態を変化させるのです。
体脂肪がエネルギー源になるのと同じく、中性脂肪も必要なときのエネルギー源になります。
人間が身体を動かすときに必要不可欠となるエネルギー源が「糖質」です。
体内で糖質不足が起こった場合、予備バッテリーのごとく糖質の代わりとして使用される存在が中性脂肪だといわれています。
脂質の不足している部分を中性脂肪が補うことで、私たちが身体を動かすためのエネルギー源になってくれるのです。
また、体脂肪と同じように身体を寒さから守る役割も担います。
私たちの体温を一定に保ってくれている存在こそが中性脂肪なのです。
しかし、中性脂肪は数値が高いとあらゆる病気が発生する可能性が高まるため、特に注意が必要です。
この基準値や数値が高い場合の悪影響に関しては、後ほど詳しくご紹介しますね!
体脂肪が増える原因
体脂肪となる内臓脂肪や皮下脂肪は、主に食事からの摂取で増えます。
つまり消費するエネルギーよりも摂取するエネルギーが上回ってしまえば、自ずと体脂肪が増えてしまうのです。
カロリーや脂質・糖質の高い食事を続けていると、エネルギーが体内に過剰供給されます。
使いきれずに余ってしまったエネルギーは、脂肪へと変換し体内に蓄積していきます。
また、摂取エネルギーのバランスが取れていても、睡眠不足や基礎代謝の低下には注意が必要です。
睡眠不足や基礎代謝の低下が起こると、身体が省エネモードに入り消費エネルギーを摂取エネルギーが上回ってしまうこともあります。
睡眠不足の場合は、満腹を感じるホルモンが減少してしまうため、脂肪の蓄積が起こるという悪循環が発生してしまうのです。
中性脂肪が増える原因
中性脂肪が増えてしまう主な原因には食事内容があげられます。
中性脂肪という語感から脂質のとりすぎなどをイメージするかもしれませんが、中性脂肪を増殖する主な栄養素は「糖質」です。
体内で消化された糖質はブドウ糖へと変化し、ブドウ糖は小腸で吸収されてそのまま血液へと送られます。
すると、血液の中にある「血糖値」が急激に上昇し、余剰になった血液内の糖分は中性脂肪へと変化。
血液に流されて肝臓や皮下脂肪・内臓脂肪へと蓄積していくのです。
他にも、食べすぎや脂質の摂りすぎ、アルコールの過剰摂取でも中性脂肪を増やす原因となるため注意が必要です。
中性脂肪とコレステロールの違いは?
補足として、中性脂肪とコレステロールの違いについてもお話ししておきましょう。
中性脂肪もコレステロールも、どちらも血液中に含まれる脂質ではあります。
しかし、この2つはもっている役割が異なるのです。
中性脂肪は私たちが身体を動かすために必要なエネルギー源となりますが、コレステロールは細胞膜を構成する成分としての役割があります。
他にも、ホルモンや胆汁酸の材料としても威力を発揮します。
体脂肪・中性脂肪の基準値の違いもチェック!増えすぎた場合の影響とは?

現在のご自身の体脂肪や中性脂肪がどのレベルにあるのかを知っておくことは、美容においても健康においても大切です。
そこで男女別のそれぞれの基準値や、見えてきた数字からわかる注意すべき点、中性脂肪が増えた場合に身体に及ぼす影響について見ていきましょう。
体脂肪の基準値
体脂肪の基準判定は4つに分かれます。
- 低い:男性5%~9.9%/女性5%~19.9%
- 標準:男性10%~19.9%/女性20%~29.9%
- やや高い:男性20%~24.9%/女性30%~34.9%
- 高い:男性25%~/女性35%~
健康的な男女における体脂肪率の基準は、女性が20%〜29%で、男性は10%~19%。
これらの数値を超えると肥満カテゴリーに入ってしまいます。
中性脂肪の基準値
中性脂肪の一般的な基準値は30~149mg/dL程度とされています。
これらの基準値は性別に関係なく定められおり、中性脂肪の基準判定は「異常」「基準範囲」「要注意」の3段階に分かれています。
- 異常:29mg/dL以下
- 基準範囲:30~149mg/dL
- 要注意:150~499mg/dL
- 異常:500mg/dL以上
これらの数値をチェックして、現在の身体の状態を確認しておきましょう。
中性脂肪が身体へ及ぼす影響
中性脂肪の数値が基準値より高いと、糖尿病・脂質異常などの生活習慣病をはじめ、動脈硬化や膵炎(すいえん)を起こしている可能性が出てきます。
肝臓に蓄積されすぎれば肝硬変のリスクも高まりますし、皮下組織に蓄積すれば肥満へと発展しかねません。
しかし、中性脂肪の値が基準値を超えていても肥満に見えない可能性もあり、注意が必要です。
痩せているのに中性脂肪の値が基準値を上回っているなどがあれば、血液の中に脂肪が溜まりやすい体質な可能性も考えられます。
脂肪が多い血液はドロドロになってしまいます。
ドロドロな血液では、酸素や栄養素が体内へ正しく運ばれなくなり、老廃物が溜まりやすくなるデメリットも出てくるでしょう。
過度なストレスから中性脂肪の値が高くなるケースもありますので、日頃からストレスを溜めない生活が送れるよう意識することも大切です。
中性脂肪を減らす・増やさないための対策も確認!

中性脂肪が多くなるとさまざまな悪影響があるため、増やさないため・減らすためには生活習慣を見直すことが大切です。
食生活では「飽和脂肪酸となる脂質」を控えることがポイントです。
バターやラード、肉の脂身などの飽和脂肪酸を多く含む油脂類は、できるだけ控えるように意識しましょう。
逆に魚などの「不飽和脂肪酸」は積極的に食べることをおすすめします。
野菜などの食物繊維を積極的に摂ることで中性脂肪が増えにくくなります。
適度な運動を行なったり、飲酒においては適量を守るなどでも、予防や対策として効果があります。
数値が高く治療が必要な場合は、主治医の指示の下、生活習慣の見直しや薬の服用などが必要です。
ご自身にあった方法で中性脂肪に対する対策を行っていきましょう。
体脂肪と中性脂肪の違いを知って健康に活かそう!
身体についてしまう脂肪には「中性脂肪」や「体脂肪」があり、それぞれの基準値や働き・役割があります。
身体についてしまう脂肪はすべてなくすことは不可能ですし、存在がすべて悪なわけでもありません。
正しい知識を持って基準値を超えないように意識して生活をしていれば、私たちの身体を守り、効率よく活動できるエネルギーの源となってくれる必要不可欠な存在です。
体脂肪や中性脂肪は日々の生活を少し見直すだけで予防や対策が可能になります。
ムリな食事制限やハードな運動を行うのではなく、少しだけ脂質を抑えてみる、ストレスフリーな生活を心がける、簡単にできる運動を継続してみるなどでも大丈夫です。
1つずつできることを重ねていき、身体の内側から健康的な美しさを手に入れましょう。