2022.04.19
タンパク質が不足するとどう影響する?摂取目安量や解決策もチェック!
こんにちは!食と健康をサポートするリセライーツの椿本です。
健康意識の高まりから、タンパク質が豊富なプロテインバーなどがコンビニでも並ぶようになりましたね。
健康のためにはタンパク質は重要です。
でも、タンパク質がわたしたちの体内でどのような働きをするかと聞かれるといまいち分からないなんて方も多いのでは?
今回はタンパク質が不足するとどうなるのか、どれだけのタンパク質が必要なのかなど、タンパク質の基礎知識を解説!
タンパク質を補うための解決策も一緒にご紹介しますね。
目次
タンパク質が不足すると体にどんな影響がある?
タンパク質は体を動かすエネルギー源や、筋肉や皮膚のもとになる人間には欠かせない重要な栄養素です。
そんなタンパク質が不足すると、わたしたちの体にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
まず、タンパク質がどのような栄養素なのかを確認しましょう。
タンパク質とはどんな栄養素?
タンパク質は、炭水化物や脂質とともにエネルギー産生栄養素のひとつです。
産生栄養素は、以前は三大栄養素と呼ばれていました。
エネルギー産生栄養素のうち、優先的にエネルギー源として使われるのは炭水化物ですが、炭水化物が不足すると体内のタンパク質や脂肪がエネルギー源になります。
また、タンパク質は筋肉や臓器、髪や爪などの体の各部を形作る成分です。
体のさまざまな機能を調整する役割を持つホルモンや、体内の化学反応に必要な酵素、免疫物質もタンパク質から作り出されています。
わたしたちの体を作るうえでさまざまな役割を持つタンパク質は、人が生きていく上で欠かせません。
タンパク質不足で起こる体への影響
タンパク質が不足するとわたしたちの体にはどのような影響があるのでしょうか。
影響が大きいものとして次の4つが挙げられます。
影響①筋肉量が減少する
タンパク質の多くは筋肉に蓄えられています。
体に必要なタンパク質が不足すると、筋肉に蓄えられているタンパク質が使われます。
その結果、筋肉量が減少します。
影響②肌や髪のハリツヤがなくなる
肌のハリやツヤを生み出すのはコラーゲン。
実はこのコラーゲンはタンパク質から構成されています。
そのためタンパク質が不足するとコラーゲンが減少し、肌の瑞々しさは失われてしまいます。
また、髪を構成するケラチンもタンパク質から作り出される物質。
そのためタンパク質不足は枝毛や切れ毛の原因になります。
影響③免疫力が低下する
タンパク質は免疫細胞の材料となるため、タンパク質が不足すると免疫力が低下しやすくなります。
また、タンパク質不足に陥ると体の機能が全体的に低下するため、貧血やむくみなどの体調不良を感じるようになります。
影響④思考力が落ちる
脳の栄養というとブドウ糖のイメージが強いかもしれませんが、タンパク質も重要な栄養素です。
意欲や学習能力をつかさどるドーパミンや精神を安定させるセロトニンといった神経伝達物質はタンパク質から作り出されます。
タンパク質が不足するとこれらの物質が生成できなくなるため、脳の働きが鈍くなり、集中力や思考力が低下します。
また、心が不安定になったり、無気力になるというような症状も起こりやすくなります。
高齢者のタンパク質不足は要注意!
人間にとってタンパク質は欠かせない栄養素ですが、とくに高齢者のタンパク質不足には注意が必要です。
タンパク質が不足すると、筋力が衰え運動機能が低下します。
運動機能の低下は行動範囲を狭め、出かけるのがおっくうになったりして、結果として人とのコミュニケーションも減少させてしまいます。
高齢者の場合、老化によって口やのどの筋力が低下し食べづらくなると食事量が減少してしまいます。
食事量の減少がさらなるタンパク質不足を招き、筋肉量が落ちるという悪循環に。
身体機能だけでなく、認知機能も衰えてしまう可能性があるので、高齢者は特にしっかりとタンパク質を摂取することが必要です。
1日に摂取したいタンパク質量は?他の栄養とのバランスも大事!
タンパク質が重要なことはわかりましたが、実際にどのくらい摂取すれば良いのでしょうか?
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると、タンパク質の1日あたりの推奨量は以下の通りです。
男性で60〜65g、女性で50gとされています。
【たんぱく質の1日当たりの推奨量】
男性 | 女性 | |
18〜29歳 | 65 | 50 |
30〜49歳 | 65 | 50 |
50〜64歳 | 65 | 50 |
65〜74歳 | 60 | 50 |
75歳以上 | 60 | 50 |
タンパク質をしっかり摂取するのにはバランス良く!
タンパク質を摂取するのは幅広い食品をバランス良く食べることがポイントです。
「タンパク質を摂取するため」とついつい肉や魚を選びがちですが、タンパク質が含まれる食品は肉や魚だけではありません。
豆腐や納豆などの大豆食品、ご飯やパンなどの穀物や野菜や果物にも含まれています。
肉や魚にはタンパク質が豊富に含まれる反面、高脂質なものも多いです。
健康な体にはタンパク質だけでなく、糖質や脂質、ビタミンやミネラルも必要なので、さまざまな食品をバランス良く食べることをこころがけましょう。
主食と汁物にメインのおかず、野菜や海藻などの小さなおかず2品の一汁三菜が理想です。
タンパク質が不足する理由や解決策もチェック!
タンパク質不足の大きな要因は食事量の減少です。
例えばダイエットのために極端に食事量を減らしていたり、多忙なためいつも簡単な食事
ばかりだとどうしてもタンパク質は不足します。
また、加齢やストレスにより食が細くなっている、なんてことも原因として考えられます。
タンパク質不足を解消する解決策
タンパク質不足にならないためにできることは次の3つ。
生活に取り入れられそうなものから、ぜひ実践しましょう。
対策①3食バランス良く食べる
3回の食事でしっかりとタンパク質を摂りましょう。
ついつい、パンやおにぎりだけで簡単に済ませていませんか?
タンパク質は複数の食材を組み合わせて食べると効率良く摂取できます。
外食の時は、小鉢やサラダを加えるなど栄養バランスを意識するようにしましょう。
タンパク質は体に貯蔵できないので、一度にたくさん食べるのではなく、食事でこまめにとるのが理想的です。
対策②手軽に摂れる食品を活用する
食事を準備する時間がなかなか取れない場合は、簡単にタンパク質を摂取できる食品をストックしておくのがおすすめ。
「ちょっと今日はタンパク質が不足してるな」なんて日でも手軽に補給できます。
タンパク質を手軽に摂れる食品には、以下のようなものがあります。
- 納豆
- 豆腐
- チーズ
- ヨーグルト
対策③プロテインやサプリメントも取り入れる
日々の食事ではどうしても十分なタンパク質を摂れないという人はプロテインやサプリメントなどを利用するのも良い案です。
プロテインバーやドリンクタイプのプロテインはコンビニでも手に入れることができ、気軽に摂取できますよ。
甘みをつけたものが多いので、おやつの代わりにとるのもおすすめです。
タンパク質が不足すると美と健康に影響が!食生活を見直そう
わたしたちの体を形作るうえで、さまざまな役割を持つタンパク質は美と健康には欠かせない栄養素です。
タンパク質が不足すると、筋肉量が低下し、肌や髪の潤いが失われてしまいます。
また、体調を崩しやすくなったり、イライラしたり、集中力が低下したりするのもタンパク質不足が体に与える影響です。
特に高齢者のタンパク質不足は老化を加速させ、認知機能にも影響を及ぼす可能性もあるので注意してください。
一般的に必要とされるタンパク質は男性で60~65g、女性は50gといわれています。
1日3食のバランスのとれた食事から摂取しましょう。
納豆やチーズ、プロテインなどを利用し、摂取量を増やすのもおすすめです。
最近疲れやすいな、と思ったり肌や髪のパサつきが気になってきたなら、もしかしたらタンパク質が不足しているのかもしれません。
健康な体のために一度、食生活を見直してみてくださいね。