2022.03.13
食物繊維を摂取するメリットとは?効率の良い摂取方法を紹介
こんにちは!食と健康をサポートするリセライーツの椿本です。
食物繊維は健康に良いというイメージがありますが、具体的にどんなメリットがあるかご存じでしょうか。
今回のコラムでは「食物繊維」の働きやメリットについて詳しく解説!
食物繊維とは何か? どんな働きやメリットがあるのか?
食物繊維の摂取基準や、効率的に摂取する方法などもあわせてご紹介します。
目次
食物繊維とは?どんな働きをするの?
食物繊維は、「人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」と定義されています。
つまり、小腸で消化吸収されるたんぱく質、脂質、炭水化物などとは違い、食物繊維は消化されずに大腸まで届き、作用するということなんです。
身体へのさまざまな有用性を持つことから「第6の栄養素」とも呼ばれています。
とくに、善玉菌を増やして腸内環境を整える整腸作用があるため、便秘予防になることがよく知られていますね。
なお、食物繊維は「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類に大別されます。
不溶性食物繊維は水分を含んで便のカサを増やし、腸を刺激して排便を促すという、便秘予防・便秘解消の作用を持っています。
ライ麦やそば、とうもろこしなどの穀類、野菜、きのこ、豆類などに多く含まれていますよ。
水溶性食物繊維は水に溶けやすいのが特徴。
便を柔らかくして腸内を通過させやすくするほか、血糖値や血中コレステロール値の上昇を抑える作用があります。
野菜や果物のほか、海藻類にも多く含まれています。
また、不溶性食物繊維・水溶性食物繊維どちらも善玉菌のエサとなって、腸内環境を整える作用も持っています。
食物繊維を摂取するメリットとは?不足するとどうなる?
食物繊維を摂取するメリットは大きく3つあります。
【1】腸内環境を整える
食物繊維の大きなメリットは整腸作用です。
便の体積を増やして排便をスムーズにしたり、善玉菌を増やして腸内環境を改善したりと、お腹の調子を整えてくれます。
下痢や便秘に悩んでいる方は、食物繊維の摂取量が足りないのかも?
食物繊維が不足すると、便が硬くなって便秘気味になったり、逆に下痢気味になってしまったりと排便のリズムが乱れてしまうこともあります。
【2】血糖値の上昇を抑える
食物繊維には食事で摂った糖の吸収速度を緩やかにして、血糖値の急激な上昇を抑える作用もあります。
血糖値が上がるのは、糖を消化吸収してできるブドウ糖がエネルギーとして体内に運ばれている証拠。
使い切れなかったエネルギーは脂肪となって体内に蓄積してしまいますが、血糖値を抑えることで余分な脂肪の蓄積を防ぐことができます。
血糖値が高い状態が続くと、糖尿病などの生活習慣病の原因に。
食物繊維には脂質や糖を吸着する役割もあるので、余分な脂質や糖を体にため込みにくくするという点でもメリットがあります。
【3】血中コレステロール値を下げる
コレステロールの吸収を抑えて血中コレステロール値を下げるのも、食物繊維の働きのひとつです。
血液中のコレステロールが増えると、血管に負担がかかり、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクが高まってしまいます。
食物繊維をしっかり摂取することで血中コレステロール値を下げて、そのような生活習慣病のリスクを下げる効果が期待できます。
食物繊維の1日の摂取量はどれくらい?
厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」では、食物繊維の1日の摂取基準について18~64歳の男性は21g以上、18~64歳の女性は18g以上と示しています。
近年の食物繊維平均摂取量は1日14g前後との報告もあり、食物繊維の摂取量が足りていない人が多いようです。
時代の流れによって日本人の食生活も変化し、食物繊維が多く含まれる穀類・豆類・いも類の摂取量が減少していることが原因とみられています。
ただ、毎日どのくらい食物繊維を摂れているのかを判断するのは難しいですよね。
食物繊維の摂取量については、「毎日規則的に排便があるか」をひとつの目安としてみてください。
「便秘気味である」「規則的な排便がない」という場合は、食物繊維が足りていない可能性があります。
一方、食物繊維を摂りすぎるとビタミンやミネラルなど必要な栄養の吸収を抑えてしまったり、かえって下痢や便秘につながってしまったりすることもあるので注意。
食事で摂りすぎることはあまり考えられませんが、サプリメントなどによる過剰摂取には気をつけてみてくださいね。
メリット大の食物繊維を摂取しよう!効率の良い食事法も紹介
食物繊維が不足していると感じている方は、今までの摂取量に3~4g程度プラスできるように毎日の食事で意識をしてみましょう。
取り組みやすいのは、主食である米やパンを食物繊維が多く含まれているものに置き換える方法です。
1日1食、白米を玄米や麦ごはん、胚芽米ごはんに、食パンを全粒小麦パンやライ麦パンなどに置き換えることで、食物繊維の摂取量を無理なくアップ!
ごぼうや切り干し大根、きのこ類、海藻類、大豆食品なども食物繊維が豊富なので、これらを取り入れた副菜を作り置きしたり、汁物に入れたりして毎日食べるのがおすすめです。
果物ではキウイフルーツやブルーベリー、ドライフルーツなどが食物繊維が豊富ですので、デザートや間食として取り入れるのも良いでしょう。
間食で取り入れるなら、チョコレートやアーモンド、ドライフルーツ、難消化性デキストリンが入った食品もおすすめです。
食物繊維にはメリットいっぱい!意識的に摂取しよう
大腸まで届いて作用する食物繊維には、便の体積を増やして排便を促したり、善玉菌を増やして腸内環境を整えたりする整腸作用があります。
血糖値や血中コレステロール値を抑えて生活習慣病のリスクを下げる効果もあり、健康的な生活を送るのに欠かせない食品成分です。
近年は食生活の変化から、食物繊維の摂取量が足りていない人が増えています。
毎日の食事であと3~4g程度の食物繊維をプラスできるよう、食物繊維の豊富な食品を意識してみましょう。
主食を1食、食物繊維の豊富な玄米や麦ごはん全粒小麦パンやライ麦パンなどに置き換えると、簡単・効果的に取り組めますよ。