2022.06.15
酸化防止剤の体への影響は?役割や成分、良くない影響があるのか解説!
こんにちは!食と健康をサポートするリセライーツの椿本です。
食品ラベルで「酸化防止剤」という文字を目にしたことはありませんか?
酸化防止剤はワインや清涼飲料水、お菓子やさまざまな加工品に使用されています。
「体にどんな影響があるの?」と気になる方も多いでしょう。
今回は酸化防止剤の役割と体への影響、また、酸化防止剤にはどのようなものが含まれているかをご紹介します。
目次
酸化防止剤の役割や効果から解説!
さまざまな食品に使われている酸化防止剤。
酸化防止剤ということばを耳にしたことはありますが、実際どのような役割を持つのでしょうか。
まず、酸化防止剤とはどのようなものであるかを確認しましょう。
そもそも酸化防止剤とは
酸化防止剤とは保存料や防カビ剤とともに、食品の変質を防止する目的で使用される添加物のひとつです。
食品が劣化する原因として腐敗がよく知られていますが、空気中の酸素によって引き起こされる酸化も食品劣化の大きな原因です。
酸化防止剤はこのような酸化による食品の劣化を防ぐために用いられます。
酸化防止剤の役割
酸化防止剤の役割は大きく3つあります。
役割①油脂類の酸化による色及び風味の劣化を抑制する
油脂類とはオリーブオイルやサラダ油などのこと。
油脂類が酸化すると色や風味が悪くなるため、酸化防止剤を用い、その劣化を抑制します。
役割②果実加工品や漬物の変色を抑制する
果物加工品とはジャムや缶詰、ドライフルーツなどのこと。
果実加工品や漬物が酸化すると、色が変色し、風味や味が低下します。
そのため、酸化防止剤を用い、酸化を抑制します。
役割③体に有害となる化物や発がん物質の生成を抑制する
酸化によって食品が劣化するだけでなく、体に有害な物質が生成されることがあります。
例えば油は酸化すると、体に有害なトランス脂肪酸が増えます。
酸化した食品を食べて、食中毒のような症状を引き起こすこともあります。
酸化防止剤の効果
酸化防止剤の効果には大きく分けて、酸化防止と殺菌の2つがあります。
効果①酸化防止
酸化は空気に触れることや、温度、時間の経過によって起こります。
酸化防止剤は、酸化しやすい性質を持っているため、ほかの成分に先立って酸化をし、食品の酸化を防止します。
つまり、食品の代わりとして酸化防止剤が先に酸化するのです。
このような働きをもつ酸化防止剤は食品だけにとどまらず、化粧品や石鹸などに使用されることもあります。
効果②殺菌
酸化防止剤には殺菌の効果もあります。
不快な香りを発生する悪玉酵母や雑菌の増殖を抑制する働きもあります。
酸化防止剤の体への影響は?含まれている成分とは
酸化防止剤に実際に含まれている成分とはどのようなものなのでしょうか?
ここでは、酸化防止剤として使われている主な成分を5つご紹介します。
それぞれ使われる食品も紹介するので参考にしてください。
①L-アスコルビン酸(ビタミンC、V.C)
L-アスコルビン酸の特徴は水に溶けやすいことと、強い還元作用があることです。
還元とは酸素の化合物から酸素を奪うことを意味し、この還元作用でL-アスコルビン酸は食品の酸化による変色や劣化を防ぎます。
切ったりんごをレモン水につけると変色しないのは、レモンに含まれるビタミンCが酸化防止剤となっているからです。
L-アスコルビン酸は酸化防止剤としてだけではなく、ビタミンCとして栄養を強化する目的で使用されることもあります。
使用される食品:果実加工品、漬物、缶詰、惣菜、パンなど
②トコフェロール
トコフェロールは油脂の酸化防止に使われます。
植物の体内にあり、種子などの油脂成分の不必要な酸化を抑制するビタミンの一種で、植物油脂から分離することによって作られます。
また化学合成で作られるdl-α-トコフェロールも同じような働きを持ちます。
使用される食品: 油脂類、バター、菓子類などの油脂やバターを含んだ食品など
③カテキン
ツバキ科チャ(緑茶)の茎や葉から抽出したものの主成分であるカテキンには、酸化防止の作用があります。
カテキンはビタミンE、クエン酸、ビタミンCと併用すると、より高い酸化防止効果が期待できます。
消臭効果もあるカテキンは、人体にはほとんど影響を及ぼすことのない安全性の高い酸化防止剤と言われています。
使用される食品:水産加工品、食肉加工品、菓子、油脂累、清涼飲料水など
④亜硫酸
亜流塩酸には酸化と変色を防止する効果に加えて、漂白効果もあります。
ワインの酸化防止剤として、またはドライフルーツなどの漂白剤として使用されます。
水に溶けやすい性質で、胃の弱い人が摂取するとアレルギー反応を引き起こし、頭痛や胃痛を感じる可能性があります。
使用食品:ワイン、ドライフルーツ、天然濃縮果汁、豆腐など
⑤ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)
化学合成により作られる酸化防止剤です。
高い抗酸化力を持ちますが、発がん性などの健康面への影響が懸念されており、使用には厳しい基準が設けられています。
使用食品:油脂、バター、魚介乾製品、魚介冷凍品、魚介塩蔵品など
酸化防止剤の体への影響は?
酸化防止剤の中には天然由来の成分のものもあり、酸化防止剤が入っているからと言って、すべてが体に悪影響を及ぼすわけではありません。
また厚生労働省により食品添加物規定が定められており、食品への酸化防止剤などの食品添加物の最大含有量は決められています。
現在販売されている食品はすべてこの規定を守っており、食べたからといってすぐに体に悪影響を及ぼすということはないでしょう。
むしろ酸化防止剤が入っているからこそ、わたしたちは酸化した食品を口にすることなく、食中毒などのリスクから守られているとも言えます。
酸化防止剤をやみくもに避けるのではなく、しっかりとメリットとデメリットを理解したうえで選ぶのが賢い方法です。
最近では、酸化防止剤を使用していない食品も販売されていますので、意識してそちらを選ぶのもおすすめです。
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酸化防止剤の体への影響をしっかりと把握し、正しく食品を選ぼう
酸化防止剤とは食品の酸化による劣化を防ぐ働きがあり、食品の品質を保てるというメリットがあります。
酸化防止剤には酸化を防ぐだけでなく、酸化によって生じる有害な物質の生成を抑制する効果や、殺菌などの働きや効果もあり、酸化防止剤のおかげで、わたしたちは食におけるさまざまなリスクを回避できていると言えるでしょう。
酸化防止剤には天然由来の成分のものと、化学合成によって作られた物があります。
それぞれ食品への最大含有量は決められているため、健康面への大きな影響はないでしょう。
酸化防止剤をやみくもに体に悪いものと思うのではなく、メリットもデメリットもしっかりと理解した上で選ぶようにしたいですね。