2021.07.12
糖質とは?糖分・糖類・炭水化物との違いや健康的な摂り方も解説
こんにちは!食と健康をサポートするリセライーツの椿本です。
「糖質を控えたいから甘いものを我慢!」というように、ダイエットではとくに気になる糖質。
でも「糖質」とは何か? と言われると、意外と説明が難しいものです。
今回は糖質とは何か? という疑問を徹底解説!
糖質の役割や効果、糖分・糖質・炭水化物との違い、糖質を摂りすぎると太る仕組みや、健康的な摂取方法について解説します。

目次
糖質とは?体になくてはならないエネルギー源!
糖質とは、体や脳のエネルギー源となる大切な栄養成分。
人間の体を動かすエネルギーのもととなる「エネルギー産生栄養素」には、たんぱく質、脂質、炭水化物があります。
その中で、たんぱく質は体のさまざまな反応に必要な酵素やホルモンをつくる材料で、筋肉、皮膚、髪、爪、臓器、血液などの元に。
脂質は、貯蔵エネルギーとして体の保温などに使われます。
そして「糖質」は、食物繊維とともに炭水化物を構成する栄養成分。
人間の体内でブドウ糖に分解されて、エネルギー源として利用されます。
ブドウ糖は脳のエネルギー源としても、よく知られていますよね!
糖質は吸収されてブドウ糖に分解されたあと、血液を通して全身に運ばれます。
そうして体を動かしたり、脳を働かせたりするエネルギー源に!
また、体づくりや体の修復のもととなる役割も持っています。
糖質・糖分・糖類・炭水化物それぞれの違いを確認!
「糖質」は炭水化物を構成する栄養成分です。
「炭水化物」は糖質と食物繊維で構成されており、糖質は体内で消化・吸収されてエネルギー源となります。
食物繊維は消化されにくい性質を持ち、糖質や脂質の吸収を緩やかにする、腸内環境を整えて便通をスムーズにするといった働きを持ちます。
また、糖質・糖分・糖類については、言葉が似ているので、混同している方もいるのではないでしょうか。
「糖質」は炭水化物を構成し、エネルギー源となる栄養成分のこと。
「糖分」は特定の栄養素や成分の名前ではなく、ご飯や砂糖、お菓子など「甘いもの」全般を指す言葉です。
一方、「糖類」とは糖質に含まれるもの。
糖類の多くは、食後に血糖値が上がりやすいことが特徴です。
糖質に含む分類として、糖類のほか、多糖類、糖アルコールなどがあります。
糖類はさらに単糖類、二糖類に分かれ、それぞれに以下の特徴があります。
【単糖類】
- ブドウ糖(グルコース):摂取するとすぐエネルギーになる
- 果糖(ガラクトース):果物に多く含まれる
【二糖類】
- 砂糖(ショ糖):グルコースとフルクトースの化合物
- 乳糖:哺乳類の乳の成分に含まれる
- 麦芽糖:グルコースが2つ結合したもの。水あめの主原料
糖質を多く摂ると太るのはなぜ?
糖質を多く摂りすぎると太ると言われているのは、エネルギーとして使い切れなかったブドウ糖が脂肪として蓄えられてしまうから。
血液中のブドウ糖濃度が高い状態(=血糖値が高い)になるとインスリンというホルモンが分泌されるのですが、このインスリンは活用されなかったブドウ糖を中性脂肪にして体に蓄える働きを持っているのです。
血糖値が高い状態が続くと、太るほかにも糖尿病や動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞といった生活習慣病のリスクも上がってしまいます。
しかし、糖質の摂取を抑えるといっても、極端にカットして摂取量が不足するのも良くありません。
糖質は体や脳のエネルギー源ですから、糖質が不足すると疲れやすくなる、集中力や注意力が鈍るといった影響があります。
糖質が足りない代わりに、体はたんぱく質をエネルギー源にして活動するため、筋肉量が減少する可能性も。
筋肉量が減ると基礎代謝が低下して、逆に太りやすい体質になってしまう可能性もあります。
また、極端にブドウ糖が不足した状態は低血糖状態といって、健康に悪影響があります。
悪化すると震えや動悸、意識障害などを起こしてしまう可能性もあるので注意が必要です。
糖質の健康的な摂り方を知ろう!

糖質の必要摂取量は、1日の必要エネルギー量の50~65%程度と言われています。
1日に必要なエネルギー量は性別や体重、活動量によっても異なりますが、活動量の少ない男性なら2,000〜2,400kcal程度、女性なら1,400〜2,000kcal程度。
糖質のエネルギーに換算すると、男性は1,000kcal~1,560kcal、女性は700kcal~1,300kcal程度を目安にしたいところです。
体重や活動量による必要摂取量の違いや、食品ごとの糖質量については「糖質摂取量の目安は1日何グラム?必要量を知って健康&ダイエット」でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください!
糖質はご飯やパンなどの炭水化物に多く含まれているので、主食をたくさん食べる方はすぐ摂りすぎてしまいます!
かといって食事量を極端に減らすのも健康には良くありませんし、なにより食事を楽しめません。
そんな場合は「血糖値の上昇を緩やかにする工夫」を知っておけば、食事を楽しみながら糖質を健康的に摂ることができますよ。
血糖値の上昇を緩やかにする工夫
野菜と一緒に食べる
野菜に豊富に含まれる食物繊維には、糖の消化吸収を緩やかにする働きがあります。
野菜と一緒に食べることで、食後の血糖値の上昇を緩やかにすることができます。
少し固めに調理して、よく噛んでゆっくり食べるとよいでしょう。
イモ類や豆、果物なども糖質を多く含んでいますが、その分食物繊維もたっぷり!
緩やかに上がった血糖値は緩やかに下がるので、食後の腹持ちも良いですよ。
食べる順番を考える
食事の際には、野菜→肉・魚→主食の順番で一口ずつ食べましょう。
糖質の前に食物繊維やたんぱく質をお腹に入れることによって、そのあとに食べる糖質の消化吸収を緩やかにする効果があります。
お酢を使った料理を追加する
お酢にも、血糖値の上昇を抑える効果があると言われています。
ぜひ、お酢を使った料理を一品添えてみましょう。
お酢には他にも、疲労回復や脂肪の分解を促す効果、血液をサラサラにする効果なども期待でき、ダイエットにおすすめの食品でもあります。
糖質とは体の大事なエネルギー源!上手に摂取して健康に
糖質とは炭水化物に含まれる栄養成分で、体や脳の大切なエネルギー源です。
さらに、糖質に含まれるものとして糖類、多糖類、糖アルコールなどの分類があります。
脳のエネルギー源としてよく耳にするブドウ糖は、糖類の一種です。
また、言葉が似ていて混同しがちですが「糖分」は栄養素や成分の名前ではなく、甘いもの全般を指す言葉です。
糖質は体や脳を働かせる大切な栄養成分である一方、摂りすぎると活用しきれないブドウ糖が脂肪として蓄積して太る原因に。
糖質を多く摂り、血糖値が高い状態が続くと、糖尿病や生活習慣病のリスクが上がってしまいます。
ただし、糖質が極端に不足した状態も健康に悪影響を与えてしまいますので注意しましょう。
糖質を健康的に摂るためには、糖質の消化吸収を緩やかにする摂取方法を意識してみましょう。
食物繊維と一緒に摂ったり、野菜から食べるなど順番を意識したり、お酢を一緒に摂取するのも効果的ですよ!