2021.07.05
糖質摂取量の目安は1日何グラム?必要量を知って健康&ダイエット
こんにちは!食と健康をサポートするリセライーツの椿本です。
ダイエットでは「糖質」の摂取量が気になりますが、糖質は健康に活動するための大切なエネルギー源でもあります!
糖質の摂りすぎはもちろん、不足するのも良くありません。
今回はそんな糖質について、必要量・摂取量の目安を解説。
糖質は1日に何グラム程度摂取すべきか、健康やダイエットのために糖質を上手にコントロールする方法もご紹介します。
目次
糖質の必要量を考えよう!不足や摂りすぎではどんな影響が?
糖質は、人間のエネルギー源となる炭水化物を構成する成分のひとつです。
炭水化物は、たんぱく質、脂質と合わせて3大栄養素と呼ばれ、人間の体にとってなくてはならないもの!
糖質は体内でブドウ糖に分解され、脳や体のエネルギー源になります。
つまり、糖質も体にとってなくてはならないものなのです。
「ダイエットのために糖質を控えたい」という方もいらっしゃいますが、糖質は必要な量に足りていないと体がエネルギー不足になってしまいます。
糖質の代わりにたんぱく質をエネルギー源にするため、筋肉量が減ってしまう、脳のエネルギー源が減って集中力が低下してしまうなどの影響も。
一方、糖質を摂りすぎるとエネルギーとして代謝されなかったブドウ糖が中性脂肪として蓄えられ、肥満の原因に。
血糖値の高い状態が続くため、糖尿病や心筋梗塞、肝硬変といった健康トラブルの原因にもなってしまいます。
糖質摂取量の目安は?1日に何グラム?
糖質は不足も摂りすぎも良くないため、摂取量のバランスをとることが大切です。
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、1日に食事から摂取するエネルギー(kcal)のうち、炭水化物は50~65%程度摂取するべきとされています。
※炭水化物は糖質と食物繊維から構成されていますが、食物繊維のエネルギー量は微量なため、炭水化物のエネルギー量=糖質のエネルギー量としてお話します
たとえば、活動量が普通以上の成人男性の場合、1日に必要なエネルギー量は2,400~3,000kcalとされています。
総エネルギー2,700kcalが必要な場合、そのうちの50~65%は1,350~1,755kcalです。
炭水化物は1gが約4kcalなので、約338~439gの摂取が必要となります。
同様に、活動量が普通以上の成人女性の場合は必要なエネルギー量は2,000~2,400kcal。
総エネルギー2,200kcalが必要な場合、炭水化物の必要エネルギー量は1,100~1,430kcalとなり、必要摂取量は約275~358gとなります。
また、体重や運動量によっても糖質の必要量は異なります。
【運動時、体重1kgあたりの糖質の必要摂取量の目安】
- 低強度のトレーニング:5~7g/kg体重/日
- 中~高強度の持久性運動:7~12g/kg体重/日
- 強度の高い運動を1日に4~6時間:10g~/kg体重/日
- 活発な活動なし:約2.4g/kg体重/日
たとえば体重50kgの人が低強度のトレーニングを継続して行った場合、必要な糖質の摂取量は250~350gとなります。
同じく体重50kgでも活発な活動をしていない場合、糖質の必要摂取量は約120gです。
糖質の必要摂取量は、活動量によって大きな差があることがわかりますね。
糖質制限をするなら摂取量はどのくらいが目安?
糖質制限とは、ダイエットや健康維持のために、糖質の1日の摂取量を制限する方法です。
糖質の摂取を減らすことで、血糖値の上昇を抑えたり脂肪の蓄積を防いだりします。
糖質制限を行う場合、1日の糖質摂取量を70〜130g程度に抑えるのが目安と言われています。
食事の量を減らすのではなく、ご飯やパンなどの炭水化物、甘いものなど糖質が多く含まれる食品を抑え、その代わりに野菜、肉、魚、チーズ類などをしっかり食べます。
極端な糖質カットや、食事量そのものを減らしてしまっては、低血糖やエネルギー不足による体調不良を招いてしまいますので注意しましょう。
食品別の糖質量も確認!糖質を健康的にコントロールする方法
糖質が多く含まれる食品は、ご飯やパンなどの炭水化物、穀類やイモ類、果物や砂糖などです。
【食品に含まれる糖質量】
食品 | 摂取量 | 糖質量 |
---|---|---|
白米ごはん | お茶碗1杯(150g) | 約56g |
食パン | 6枚切り1枚(60g) | 約28g |
うどん(ゆで) | 1玉(200g) | 約43g |
パスタ(乾麺) | 1束(100g) | 約73g |
じゃがいも(蒸し) | 1個(100g) | 約18g |
木綿豆腐 | 1丁(300g) | 約3g |
トマト | 1個(150g) | 約7g |
いちご | 1個(中サイズ20g) | 約1g |
りんご | 1個(250g) | 約39g |
牛乳 | コップ1杯(200g) | 約10g |
参考:文部科学省 「日本食品標準成分表 2020年版(八訂)」より
主食であるご飯やパン、麺、果物などに、糖質は特にたくさん含まれています。
糖質の摂取量を健康的にコントロールするには?
糖質の摂取量を健康的にコントロールするには、必要量の目安や食品に含まれる糖質量を知って、バランスの取れた献立を考えることが大切です。
糖質はご飯や麺といった炭水化物に多く含まれるので、丼ものや麺類中心の献立では糖質に偏りがち。
いわゆる一汁三菜の和定食が理想です。
ただし、野菜にもイモやカボチャなど糖質が多いものがあることも意識して考えてみましょう。
野菜→肉・魚→主食の順によく噛んで時間をかけて食べることで、血糖値の急激な上昇を抑えることができます。
また、糖質の吸収が緩やかな「低GI食品」を取り入れるのもおすすめです。
GIとはグリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、糖質の吸収度合いを指します。
低GI食品は糖質の吸収が緩やかなため、食後の血糖値の上昇が緩やかに。
満腹感が持続して、食べすぎを抑えることにもつながります。
具体的な食品でいうと、炭水化物なら白米やパンよりも玄米や全粒粉のパン、そのほか葉物野菜や大豆、海藻、果物では柑橘類などが低GIです。
食事や間食で普段の食品を低GI食品に置き換えれば、無理なく糖質の摂取量をコントロールすることができるでしょう。
糖質の必要量の目安を知って、摂取量を無理なくコントロール!
ダイエットでは目の敵にされがちな糖質ですが、体のエネルギー源となる大切な栄養素です。
摂りすぎはもちろん、不足するのも良くありません。
糖質の必要量は、成人男性で1日約338~439g、成人女性で1日約275~358gが1つの目安。
体重や活動量によっても大きく異なります。
糖質はご飯やパン、麺などの炭水化物、穀類やイモ類、果物などにとくに多く含まれています。
個人ごとの必要摂取量と食品に含まれる糖質量を知って、適切な摂取量になるよう考えてみましょう。
肉・魚や野菜などバランスの取れた献立にする、低GI食品を積極的に取り入れるといった工夫で、無理なく健康的に糖質のコントロールをしてくださいね!